41 名前:シ*ノωノ)バ@10分[] 投稿日:2010/02/10(水) 01:49:46 ID:34ZRpHpE0
お庭には、気持ちのいい春風が吹いていた。
お茶の席にご招待されたのなんてはじめてだったから、
わたしはそわそわと浮かっぱなしで、平生から赤い顔をいっそう真っ赤にして、
粗相のないようにとそればかりを気にしながら
お庭の小さなテーブルにいた。
ζ(゚ー゚*ζ 「うん、こんなものかな」
私の向かいでは可愛らしい女のひとが優雅に紅茶の準備をしている。
この素敵なお庭の持ち主だ。今日のお茶会の主催者でもある。
( ・∀・) 「遅れてごめん」
やがて彼女の呼んだお客さまも到着して、お茶会は和やかに始まった。
お客さまは彼女の恋人。なかなかハンサムで、すごく感じのいいひとだった。
すると恋人はふとわたしの顔を見て、
( ・∀・) 「かわいいね」
と言ってくれた。
(*゚ー゚) (えっ!)
びっくりするわたしをよそに、彼女もにっこり笑って言う。
ζ(゚ー゚*ζ 「丹精込めて育てたもの」
わたしは嬉しくて嬉しくて、興奮のあまり花ひらが落ちそうになるほどはしゃいでしまい、
みんなの心配そうな声に気付いてあわてて気を引き締めた。
(*゚ー゚) (ちゃんとしなきゃ。晴れ舞台なんだから……)
襟を正し、お庭に咲く仲間たちにも見えるように、青空に向かって胸を張る。
大丈夫、みんな、ありがとう。
わたしはきれいなガラスのコップに、しゃんと背筋を伸ばして咲いている。